大東流合気柔術の秘伝の一つに「朝顔の花手形」と呼ばれる手の形があります。秘伝と言っても、今では様々なところで紹介されているのですが、つい一昔前までは門外不出の秘伝でした。逆に大東流を正しく扱えているかは、この手形を見ればわかるとも言われています。 大東流は「合気」柔術を名乗る通り「気」の流れや考え方を理論として持っている武術です。ただ大東流の中にも複数の流派があるため「合気」についての解釈は大小違うところがあるのも事実です。しかしどの流派の大東流にも共通していることの一つに、この「朝顔の花手形」があるのです。 この手形はあたかも朝顔の花が咲いたように、掌を広げ指を伸ばします。といってもジャンケンのパーのような形ではなく、掌はやや内側にすぼめるような感じになります。 実はこの形は、体内で練られた「気」が指先まで通るための最も適した手の形なのです。 指の先には「十先」という経穴があり、10本の指先は「気」の出入り口になっています。 指先まで「気」がしっかり通ることで、例えば指圧師やマッサージ師は施術の際に患者の体の奥まで「気」を流し込むことができます。 プロピアニストは鍵盤を弾く指先から「気」が出ているために音に命が宿り、剛柔自在、緩急自在の音を生み出せます。 他にも職人やアスリートなども、指先を使うプロフェッショナルたちは皆、指先から「気」が流れているのです。 逆に指先が塞がっていて気の流れが滞っていると、邪気が外に流れ出ていかず、手がむくんだり、指関節が硬くなったり太くなったりします。これは足でも同じことが言えますが、その場合は指先の「十先」の経穴を反対の手の爪で少し痛いくらい押してみましょう。経穴が開かれて「気」の流れが生まれます。眠気が取れない時や、気付けや集中力を高めたい時にも効果的です。機会があれば試してみてくださいね。 本日も最後まで読んでいただき、嬉しいがきりです。 明日からまた一週間が始まりますが、気の流れを止めることなく、元気に頑張りましょう。 グッドラック!
#12 大東流の秘伝「朝顔の花手形」
更新日:2020年12月13日
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